植毛の効果は|皮膚科学会発表薄毛治療ガイドラインとは

現代社会では、男女ともに薄毛や抜け毛に悩む人が大勢います。

さまざまな薬剤、手術などが普及していますが、何を試せばいいか分からない人も多いでしょう。

植毛含め、一体どのAGA治療が最も効果的なのか?

皮膚科学会発表の薄毛治療ガイドラインを基に、元植毛専門医が各AGA治療の効果について解説します。

 

皮膚科学会発表の薄毛治療ガイドラインとは

見た目の印象を大きく左右することもあり、AGA(男性型脱毛症)に悩む人は多いです。

近年は薄毛治療に効果的な外用薬、内服薬、育毛剤なども開発されていますが、中には科学的根拠のない無効な治療法も存在します。

その中、生まれたのが皮膚科学会発表の薄毛治療ガイドライン。このガイドラインは薄毛治療の推奨度をA(行うよう強く勧められる)、B(行うよう勧められる)、C1(行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない)、C2(根拠がないので勧められない)、D(行わないよう勧められる)の5つに分類。どの治療法が効果的かを提言しています。

 

薄毛治療ガイドラインに基づく、薄毛治療の効果

では、最も効果的な薄毛治療は一体何なのでしょうか。

日本皮膚科学会が発表する「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)」を参考にそれぞれの治療法の効果を見ていきましょう。

 

1.ミノキシジルの外用  薄毛治療の推奨度:A

ミノキシジルはもともと血圧降下剤として開発された薬剤。しかし、処方した患者が多毛症を引き起こすことから、脱毛症に有効と考えられ、現在ではAGA治療薬としても使用されています。

ガイドラインによると、2~3%のミノキシジルを含んだ外用薬を約150人の男性患者が1年以上利用したところ、発毛効果があることが発覚。女性に対しても有効であることも判明しています。

重い副作用も見られないため、ガイドラインは男性に対して5%のミノキシジル外用液を、女性に対して1%のミノキシジル外用液を薄毛治療の第一選択薬として強く推奨しています。

 

2.プロペシアの内服 薄毛治療の推奨度:男性に対してA

女性に対してD

プロペシアは、AGAの主な原因であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を阻害する、フィナステリドを主成分とした内服薬です。

臨床試験によると、プロペシアの内服により、写真評価による脱毛状態の改善、および毛髪数、毛髪重量の増加が証明されています。

1日、1mgの摂取で58%の人の頭頂部に軽度以上、98%の人に不変以上の改善効果が見られています。また2~3年の継続摂取で、軽度以上の改善効果は68~78%にまで上昇しました。

 

ただ、1年間プロペシアを毎日1mg摂取したところ、2.9%の人に、勃起機能不全、射精障害、精液量減少などの性機能障害が出現することも判明しています。また頻度は明らかになっていませんが、まれに肝機能障害が現れることも。そのため、服用期間中に、何かしらの

異変を感じたらすぐ使用を中止してください。

 

またプロペシアは、未成年者、女性に対する有効性は確認されていません。さらに妊婦に投与するとDHTの低下により男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼす恐れがあるため、妊婦または妊娠している可能性がある女性、授乳期間中の女性は絶対に使用しないでください。

 

ミノキシジルやプロペシアといったAGA治療薬の効果についてもっと詳しく知りたい人は「薄毛治療を比較|植毛・内服薬・外用薬のメリットデメリット」も併せてご覧ください。

 

 

3.医薬部外品・化粧品の育毛剤の外用

 

薄毛治療の推奨度:

t-フラバノン、アデノシン、サイトプリン、ペンタデカン、ケトコナゾールはC1

セファランチンはC2

 

育毛剤は含まれる成分によって評価が異なりますが、すべてC判定です。

 

t-フラバノンは、毛球部に直接作用して、毛母細胞の増加を促し、太くハリやコシのある髪の毛へと育てていく、育毛成分。花王の「サクセス」や「セグレタ」に含まれています。

 

アデノシンは、血行を促進させ、抜け毛を予防する生体内薬用成分。資生堂の「アデノゲン」などで使われています。

 

サイトプリンは発毛するための指令を発するタンパク質(エフリン、BMP)を増幅させるための成分、ペンタデカンは毛根細胞内の髪の元になるタンパク質(ケラチン)の合成に必要なエネルギーを供給する成分で、ともにライオンの「イノヴェイト」で用いられています。

 

ケトコナゾールは、脂漏性皮膚炎やふけ、かゆみを抑える効果があることで知られています。最近の研究では、育毛効果も確認されており、主に「ニゾラールシャンプー」(ヤンセンファーマ社)などに含まれています。

 

セラファンチンはタマサキツツラフジから採取した医薬品で、円形脱毛症には効果がありますが、国内でのAGA治療の実績は1例のみ。抗アレルギー作用があるため、アレルギーやストレスが主な原因である円形脱毛症の改善には効果的ですが、AGA治療には向いていません。

 

上記以外の育毛剤やサプリ、育毛サロンなどの効果について知りたい人は「薄毛にサプリや育毛サロン、育毛剤は本当に効果があるのか」も併せてご覧ください。

 

4.植毛手術

薄毛治療の推奨度:自毛植毛はB

人工毛植毛はD

 

自毛植毛は、世界全体で年間225,800件の施術例(男性86.2%、女性13.2%)が報告されており、生着率も82.5%以上と高いため、プロペシアやミノキシジルを試したが効果がなかった人に対して、十分な経験と技術を有する医師が行うならば推奨できるとされています。

 
自毛植毛がどんなものなのかこちらでわかりやすくまとめていますので参考にしてください。
植毛とは|採取・ホール・インプラントそれぞれの詳しい解説

 

対して、化学繊維で作られた人工毛を植える人工毛植毛は、過去に多くの有害事象が報告されているため、アメリカ食品医薬品局(FDA)は事実上の禁止令を出しています。

日本での人工毛植毛は禁じられていませんが、危険性が高いことは変わりないため、おすすめはできません。

 

実際、効果のあるAGA治療法はどれ?

日本皮膚科学会が発表する「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)」の内容をまとめると、

 

A ミノキシジルの外用、プロペシアの内服

B 自毛植毛

C 育毛剤の外用

D 人工毛植毛

 

という順番で推奨していることが分かりました。

では、上記の方法は実際にどのくらいの効果があるのでしょうか? それぞれの口コミ・評判を見ていきましょう。

 

1.ミノキシジルの外用の口コミ

 

ロゲイン(注:ミノキシジルを主成分とした塗布薬)を使用しています。

頭頂部が薄かったのですが、だいぶ回復してきました。

ここまで効果がはっきり出るとは思わず、びっくりしました。

(40代・男性・自営業)

 

リアップ×5(5%タイプ)の利用者です。

髪の毛は減っていませんが、増えてもいません。現状維持といったところでしょうか。

今後に期待して、使用し続けています。

(20代・男性・会社員)

 

ヘアフォーユー(ミノキシジル10%タイプ)を利用していましたが、頭皮に湿疹ができたため、やめました。

特別、肌が弱いわけではないので、それだけ刺激が強かったのだと思います。

今はもっと頭皮に優しい薬を探しています。

(50代・男性・会社員)

 

医学的に発毛効果は認められていますが、必ずしも効果が出るとは限らないようです。また塗布薬の場合、湿疹、かゆみなどの副作用が出ることも多く、異変を感じたらすぐにやめる必要があります。

 

2.プロペシアの内服の口コミ

 

3カ月後から黒い髪の毛が生えてきて、8カ月程度で薄かった頭頂部が生えそろってきました。髪の毛自体はまだ短いですが、期待を持って今後も服用していきたいと思います。

(20代・男性・会社員)

 

ミノタブとプロペシアを3年以上服用しています。頭頂部は90%ほど回復。体毛は濃くなりましたが、それ以外の副作用はありません。

(30代・男性・会社員)

 

半年間プロペシアを服用していますが、効果が現れません。診察料も高いので、続けるべきか悩んでいます。

(40代・男性・自営業)

 

プロペシアとミノタブ(ミノキシジルの内服薬)を併用すると効果的という口コミが数多く見られました。ただ効果には個人差があります。効果が出ない人は、費用もかさみますし、ほかの治療を試したほうがいいかもしれません。

 

3.育毛剤の外用の口コミ

 

花王の「サクセス育毛トニック」を使用しています。

育毛剤なので発毛効果はありませんが、抜け毛は減ったような気がします。

(20代・男性・会社員)

 

「セグレタ」の愛用者です。

シャンプーは香りが良くて、気に入っています。

育毛エッセンスは塗るとひんやりした感覚になり、何か効きそうな気がします。

(40代・女性・会社員)

 

資生堂「アデノゲン」を利用。正直、まだ報告できるような変化はありません。

たくさんつけるとすぐなくなるし、継続すべきか悩んでいます。

(30代・男性・会社員)

 

ドラッグストアやコンビニで気軽に購入できるため、薄毛に悩んだら、まず育毛剤の使用を考える人は多いです。

しかし、AGA治療薬に比べ、副作用などのリスクが低い分、効果も薄い傾向にあります。

またあくまで育毛剤のため、発毛効果やAGAの根本解決は期待できません。

 

4.植毛の口コミ

 

自毛植毛を行いましたが、手術から1年経った今、M字ハゲがほぼ完全になくなりました。

心からやって良かったと思っています。

(30代・男性・会社役員)

 

育毛剤に比べて費用はかかりますが、髪の毛は生えてきます。

ただし医師やクリニックによって効果に差がありますので、事前の下調べが重要です。

(50代・男性・自営業)

 

ヘアラインを1.5~2cm下げました。

植毛自体は成功しましたが、傷跡だけが気になっています。

(40代・男性・会社員)

 

個人差はありますが、自毛植毛に効果を感じている人は多いです。

ただ高額な費用や傷跡が残ることに不満を感じている人もいます。

 

ガイドラインを参考に、最適なAGA治療法を見つけよう

科学技術の進歩により、AGA治療も進化しています。

治療法の選択肢が増えた分、どの方法を試すべきか迷う人も多いかもしれません。

しかし、どの治療法が良いかは、人によって異なります。

薄毛治療ガイドラインを参考に、自分にぴったりの治療法を見つけていきましょう。